ばんえいオークス2014

 

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3歳女王はキサラキク!

 30日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のキサラキクが優勝。黒ユリ賞に続く重賞2勝目を挙げ、3歳牝馬の頂点に立ちました。

 2走前のばんえい菊花賞で、牡馬相手に2着となったキサラキクが断然の1番人気。そのばんえい菊花賞で4着のアサヒメイゲツが2番人気で、この2頭が抜けた人気。やや離れた3番人気に黒ユリ賞2着のアアモンドセブンと、定量戦らしく重賞で実績を残してきた各馬が上位人気に推されました。馬場水分2.1%と多少乾いた中で、女王の座を巡る熱戦の火ぶたが切って落とされました。

 各馬とも息を入れながらの展開で、道中はほぼ横一線。どの馬が主導権を握るということもなく、そのまま第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて仕掛けたのはフェアリードール。それを見て、キサラキクも即座に動き、アサヒメイゲツ、アアモンドセブンといった人気どころも登坂を開始します。しかし、キサラキクとフェアリードールが抜群のかかりを見せ、並んで障害を突破。やや遅れてアアモンドセブン、ツルマキイチバンもクリアし、追撃態勢に入ります。
 しかし、ここからキサラキクが格の違いを見せつけます。フェアリードールを一気に引き離すと、軽快な脚どりでゴールへ一直線。残り10メートルを切ってもそのスピードは衰えず、乾いた馬場に苦しむ他馬を尻目に先頭でゴールを果たしました。障害を越えてから抜群の末脚を発揮したツルマキイチバンが2番手に上がり、そのままゴールするかと思われたところ、ゴール線上でストップ。終始歩き続けたフェアリードールがこれを差し返して2着を確保しました。立て直したツルマキイチバンが3着で、以下アアモンドセブン、アサヒメイゲツと入線しました。

 勝ったキサラキクは、さすがといったレースぶり。もともとしまいの脚に定評のある同馬が先頭で障害をクリアしたなら、その時点で勝利を手にしたようなものでしょう。同重量で、同世代の牝馬が相手なら、一枚上の存在であることを示しました。今後も世代限定重賞では要注目の存在となるに違いありません。
 黒ユリ賞では7着だったフェアリードールが、今回は2着を確保。ここへ来てジワジワと馬体重が増えていることからも、成長途上であることは明らかです。止まることなく歩き続けたレース内容も良く、さらなる成長次第でタイトルも見えてくることでしょう。
 3着ツルマキイチバンは痛恨の線上ストップ。とはいえ、この馬も着実に力をつけているのは明らかで、持ち前の切れ味をいかんなく発揮できるようになれば、今後も重賞戦線をにぎわす存在となるでしょう。

鈴木恵介騎手「今日は力の差を見せることができたレースだと思います。660キロを初めて曳く馬がいる中で、この馬は680キロの重量を経験していたので、気持ちとしては少し楽でした。この世代の牝馬戦では、これからも勝ちにこだわりたいと思います」

<ばんえい情報局からの転載>