ばんえいオークス2011

 

 

アグリコトブキが3歳女王に君臨!

 20日(日)は3歳牝馬の頂上決戦・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアグリコトブキが優勝。重賞初制覇を果たすとともに、同世代牝馬の頂点に君臨しました。

 このレースの前から小雨が降り始めたものの、砂を湿らすほどではなく、馬場水分は2.7%とやや重め。道中はツジノサクラが先行して、アアモンドマツカゼ、カムイカリンもこの一角。マリンチャンスがやや追走に苦労するも、他馬はほぼ横一線。障害が近づくにつれて徐々に隊列は入り乱れますが、それでもアアモンドマツカゼ、ツジノサクラの順で第2障害下にたどり着きました。
 ここでツジノサクラが勢いをつけたまま第2障害速攻。一気に天板まで駆け上がります。アアモンドマツカゼ、カムイカリンも負けじと早めの仕掛けで続きます。しかし結果的に厳しかったか、ツジノサクラが天板でヒザ折り、そして転倒。その間にアグリコトブキ、アアモンドマツカゼ、ブラックパールが順々にクリアし、やや遅れてトモエウンカイ、ヒメサマが追撃態勢に入りました。
 前を行く3頭のなかではブラックパールの脚いろが際立っており、先頭をうかがう勢い。しかしアグリコトブキも懸命に粘ります。残り10メートルを切ってからはこの2頭の争いとなり、結局わずか0秒5、アタマほどの差でアグリコトブキが逃げ切りました。障害6番手から追い上げたヘイセイオトメが3着で入線。

 アグリコトブキは黒ユリ賞4着などがありましたが、前述の通りこれが重賞初制覇。とはいえ、近況は特別のばんえいプリンセス賞勝ちを含め6戦連続3着以内と、抜群の安定感を発揮しており、ここへきてだいぶ力をつけてきた印象です。近年は3歳三冠での牝馬勢の活躍が目立っているだけに、出走してくればばんえいダービーでも目が離せない1頭となりそうです。
 ブラックパールは黒ユリ賞2着に続き、またしてもタイトルを逃してしまいました。しかし今回見せたしぶとい末脚はこの馬の武器。展開次第でタイトルゲットのチャンスも十分です。
 ヘイセイオトメは鋭い末脚を発揮して3着。障害さえ無難に越えられれば重賞に手が届く器で、今後その課題を克服できるか注目です。

鈴木恵介騎手「最後の叩き合いはよく頑張ってくれましたね。プレッシャーは特になかったですし、厩舎サイドが最高の仕上げをしてくれました」

<ばんえい情報局からの転載>